コスモンド通信 酒蔵に泊まれる!?体験型ゲストハウス『 酒坊 多満自慢 』
皆さまは東京都に江戸時代から脈々と続く酒造の名家があるのをご存知でしょうか。
『 石川酒造 』https://www.tamajiman.co.jp/
東京都福生市1番地に蔵を置く創業158年の老舗酒造メーカーです。
多摩地区の地下150mから汲み上げた天然水を使用して仕込むお酒は地元を含めた内外の数多くのファンから愛され続けています。
そんな石川酒造の敷地内に体験型のゲストハウスが誕生しました。それが『 酒坊 “SHUBOU” -多満自慢- (TAMAJIMAN) 』です。
酒蔵のある敷地内に宿泊施設があるなんてとても珍しいですね!!
『日本酒文化を世界中の人に体験して欲しい』そう話してくださったのはこの宿のオーナーを務める株式会社北村商店の北村社長さま。
今回、当該施設さまにコスモンド社製のカプセルベッドを納品させて頂いたご縁で特別にインタビューをさせていただきました。
なぜ「酒造」の中にゲストハウスを作ろうという考えに至ったのか
日本酒を取り巻く環境の変化とは何だったのか
カプセルベッド導入の経緯についてもお話を伺ったので、その模様をお届けいたします。(全2回)
語り手:(株)北村商店 北村社長さま
聞き手:コスモンド(株) 中林
―――――(株)北村商店さまは今回はじめてのゲストハウス経営だと伺っておりますが、本業はどのようなお仕事をされているのでしょうか。
弊社は酒や味噌、しょうゆ等を取り扱う醸造メーカーさまへ向けて、製造に必要な各種製品、機械設備、プラント等を幅広く取り扱っている会社です。
日本各地にある酒蔵さまとお付き合いがあり、今回ご縁があって一緒に取り組ませていただくことになった石川酒造も大切なお客様になります。
――――酒造内にゲストハウスがあるという、全国的にみても珍しい試みだと思うのですが、どういった経緯でこのお話が出来上がったのでしょうか。
そうですね、そのお話をする前に…中林さん(※筆者)、 日本国内における日本酒の市場規模がほかのお酒に比べてどのくらいか、ご存じですか?
――――えっと…20~30%くらいでしょうか
残念。じつは8%にも満たないんです。
――――えぇ!! そんなに低いんですか!?
ちなみにビール類は60%をしめています。世の中に色々な種類のお酒が出回り、私たちはいつでも美味しいお酒を飲める機会に恵まれているのですが、その一方で若い人たちが美味しい日本酒に出会うキッカケがどんどん減ってきてしまっているんです。
――――確かに大人数で集まって食事をする機会も減っていますからね。
世の中で核家族化が進んだことも一因かもしれません。私たちのようなお酒づくりに携わる人間は以前から危機感を抱いていたのですが、社会的な要因も孕んだ現状で声高に「日本酒は素晴らしいですよ!」と叫んでも限界があると感じていました。
もちろん、海外にも目を向けたのですが、日本食を扱うレストランといっても実態はあくまで「日本風」を装うお店も多く、そういったところへ熱心に販促をかけても私たちの期待する効果が見込めるとは思えませんでした。
――――たしかに… 「良さ」を伝えるにも気持ちが一方通行だと中々受け取ってもらえないですからね。
そこで当時政府が主導ですすめていたインバウンド政策に目を向けました。年間ものすごい数の外国の皆さまが日本に遊びに来てくださりますから、そこで本当の日本食と日本酒の美味しさを知っていただき、自国に帰ったときにその良さを広めてもらうのが最善だと思ったんです。
―――なるほど、海外から遊びにきてくださった外国の方たちに、日本酒の「ファン」になってもらうことを目指したんですね。
ワインが世界的に浸透したのは「ソムリエ」の存在が大きいと思っています。ワイナリーが「ソムリエ」を育て、各地に散らばった「ソムリエ」が厳しい目線でワイナリーのつくるワインを評価してくれるからこそ、質の高いワインが世界で飲めるようになったんです。
しかし、日本の酒蔵にはワイナリーのように「ソムリエ」を育てる風土も慣習もありません。その土地に根差して良いものを作り続けている酒蔵も多いですが、どうしても広がりとしては弱かったんです―――
『 酒坊 - 多満自慢- 』
〒197-8623 東京都福生市熊川1番地11
現在予約は AGODA で受付中
―――なるほど、海外から遊びにきてくださった外国の方たちに、日本酒の「ファン」になってもらうことを目指したんですね。
ワインが世界的に浸透したのは「ソムリエ」の存在が大きいと思っています。ワイナリーが「ソムリエ」を育て、各地に散らばった「ソムリエ」が厳しい目線でワイナリーのつくるワインを評価してくれるからこそ、質の高いワインが世界で飲めるようになったんです。
しかし、日本の酒蔵にはワイナリーのように「ソムリエ」を育てる風土も慣習もありません。その土地に根差して良いものを作り続けている酒蔵も多いですが、どうしても広がりとしては弱かったんです―――
―――――だからこそ「ソムリエ」に代わる「ファン」を育てようというわけですね。
元々この構想は5年ほど前から考えていたのですが、今回ご縁があって石川酒造さまから敷地をお借りすることができ、実現に向けてここまで動き出すことができました。
ただ実際に建物が完成するまでは本当に大変でしたけどね(笑)
―――――ゲストハウス「酒坊 多満自慢」の気に入っているところはどんなところでしょうか
意匠的なこだわりとしては、当初インバウンドを意識していたこともあり、「土蔵」や「黒塀」といった日本の伝統美をイメージした外観に寄せています。ただ中に入ると一転して吹き抜け天井の広々とした空間がお客様を出迎えるように設計しました。やはりゲストハウスですから、来てくださったお客様には気持ちよく過ごせるよう、空間の演出には気を使っています。
――――私も施工で何度か出入りさせてもらいましたが、玄関から一歩中に入ると途端に開放感のある吹き抜けフロアが広がっていて驚きました。
これはぜひ遊びに来ていただいて実感して欲しい部分です。
―――今回ご採用いただいた「カプセルベッドSQUARE 」の導入について、決め手になったところはどこにあったのでしょうか
ゲストハウスというなかで、当初はドミトリータイプの2段ベッドを想定していたのですが、やはり「プライバシーの確保」という面で課題がありました。同じ空間で寝泊まりする都合上、宿泊客の就寝するタイミングも様々ですから、人の出入りによって眠りを妨げることがあってはならないと考えていたんです。
「カプセルベッド」であれば、限られた空間の中でパーソナルスペースを確保しつつ、利用者の方々が施設内でより自由に過ごしていただくことが可能だったので採用に至りました。
昨今の新型感染症の拡大で飛沫感染の可能性も叫ばれる中、物理的に隔壁で分けられた空間は、密を避ける意味でも利用者の方に安心してお使いいだけると思います。
――――ありがとうございます。弊社のカプセルベッドは現在2段ベッドをご利用されている消防や警察といった諸官庁の方々から切り替えのオファーも頂いております。
限られた空間の中で安心して寛ぎたい利用者さまのニーズを満たす合理的な設備だと思いました。
――――「酒防 多満自慢」に来て下さるお客さまにはどんな体験をして頂きたいですか?
ぜひ、ここを拠点にさまざまなアクティビティにチャレンジしていただきたいと思います。石川酒造内の酒蔵やビール小屋の見学をはじめ、秋川渓谷や紙すき体験、野菜の収穫など、メディアでは取り上げられない魅力的な体験に「酒坊 多満自慢」では出会うことができます。毎週金土と祝前日には地元でとれた食材をふんだんに使った「SAKEパーティー」等の企画※ も計画していますので、ぜひお越しくださいませ。
――――たいへん素敵なお話でした。本日はありがとうございました。
注釈)※ イベントの開催状況については施設様へ別途ご確認ください
いかがでしょうか?
東京都内から電車に飛び乗ってわずか1時間足らずの
「宿坊 多満自慢」最寄り駅は 拝島駅 です。
『 酒坊 - 多満自慢- 』
〒197-8623 東京都福生市熊川1番地11
現在予約は Booking じゃらん で受付中!!